Jacobs Hendrick
Netherlands / Amsterdam
ヘンドリック・ヤコブスは「オランダのアマティ」と呼ばれるアムステルダム派を代表するヴァイオリン製作者です。
1629年頃にアムステルダムで生まれます。
ロンドン生まれのヴァイオリン兼シターン製作者で、1607年頃アムステルダムに移り住んだフランシス・ルポ(Francis Lupo 1582-d.?)の下で弦楽器製作を学びます。
同門にはルポの義理の息子であるコーネリアス・クリンマン(Cornelius Klaenman 1626-1686)がいました。
ルポによってもたらされたクレモナ風のヴァイオリン製作を受け継ぎ、ヤコブスもアマティ型のヴァイオリンを製作します。
彼は生涯に渡って非常に精巧な楽器製作を行い、スクロールはやや小さい巻きで、細く伸びたコーナーエッジとパーフリングにはクジラの髭(whalebone)を使用し、ゴールデンイエローからやや赤味がかった美しいニスを塗った楽器を製作しました。
ヤコブスには、ジズベルト・ヴェルビーク(Gijsbert Harmens Verbeeck 1642-1717)とピーター・ロンバウツ(Pieter Rombouts 1667-1728)の2人の義理の息子がおり、どちらも弦楽器製作者になりました。
1690年以降はロンバウツが仕事を引き継ぎ、ヤコブスの死後も10年ほど彼の名前で弦楽器を製作しました。
1704年 アムステルダムで死去。
引用《 The Brompton’s Book of Violin and Bow Makers 》
《 400year violinmaking in the Netherlands 》