Eberle Tomaso
Italy / Napoli

1727年、現在のオーストリアのチロル州、ヴィルス(Vils)に生まれます。

古くから優れた弦楽器製作者を多く輩出した地方であり、兄弟のヨハン・アントン(Johann Anton Eberle 1736-?)と共に製作の基礎を学んだと思われます。

トマソとの血縁関係は不明ですが、プラハを代表する製作者であるウダルリクス・エベルレ(Johann Udalrichus Eberle 1699-1768)も、この町の生まれです。

その後、経緯は不明ですがトマソはナポリに移り住み、ガリアーノ・ファミリー(Nicola Gagliano 1730-1787)のスタイルを吸収して製作を始め、1750年頃から1792年頃まで活動しました。

製作は一貫性があり、やや箱型で整ったミディアム・ハイのアーチングに細く直立したF字孔を彫り、スクロールはガリアーノとは異なり緻密に作られています。

ガリアーノに見られる木地が緑がかったニスでは無く、赤味はありませんが美しいゴールデンイエローのニスを塗ってあります。

引用《 The Brompton’s Book of Violin and Bow Makers 》

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