Taylor William
UK / London

ウィリアム・テイラーは1769~1820年頃にロンドンで活動した製作者です。

18世紀のイギリスでは他のヨーロッパ諸国と同様に、ハイアーチのスタイナーモデルのヴァイオリンが人気を博していましたが、フランス革命をきっかけに、フランスから優れた製作者がイギリスに移ってきます。

その中でもヴィンセント・パノルモ(Vincenzo Panormo c.1734-1813)はストラディバリをモデルにした素晴らしいヴァイオリンを製作し、ロンドンの製作者にクレモナ派的な影響を与え、イギリスにモダンバイオリンの潮流を作ります。

テイラーはそのパノルモの弟子であったとされています。

ロンドンのヴァイオリン製作の伝統を残しながらも、ストラディバリモデルの素晴らしいヴァイオリンを製作しました。

裏板のボタンに焼印が押されたものが存在します。

細部までこだわり抜かれたその作品は、ロンドン派のヴァイオリン製作が変遷していった歴史を感じさせます。

引用《 The Brompton’s Book of Violin and Bow Makers 》

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