Hel Pierre Jean Henri
France / Lille

1884年 フランスのリール(Lille)に生まれる。

父親のジョセフ・エル(Joseph Hel 1842-1902)に弟子入りし、16歳からはミルクールのグスタフ・バザン(Gustave Bazin 1871-1920)の下でも研鑽を積んでいました。
1902年に父親のジョセフ・エルが亡くなり、若くして店を引き継ぐことになります。

初期はストラディヴァリ、アマティ、ガルネリそれぞれのモデルを使用して楽器製作をしていましたが、1923年に製作したパーソナルモデルの楽器がヴァイオリニストのジョルジュ・エネスコ(Georges Enesco1881-1955)に認められてアメリカツアーに使用され、高評価を得ました。

豊かな質感の上質な赤色とオレンジ色のニスを使い、生涯に400以上のヴァイオリン、ビオラ、チェロを製作しました。
セントルイスとミラノの展覧会で1904年と1906年に入賞。
1924年にパリの装飾芸術展「le Rossignol」に“ナイチンゲール”と名付けられた装飾されたヴァイオリンを出品。

アシスタントに作らせた“PIERRE HEL”スタンプの上質な弓も自身の店で販売していました。

1931年(47歳)フランスのリールで亡くなる。

≪The Brompton’s Book of Violin and Bow Makers / Universal Dictionary より引用≫

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