Morassi Gio Batta
Italy / Cremona

1934年、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州ウディネ県に、木工業を営む家庭に生まれました。

特別奨学生としてクレモナ国立弦楽器製作学校に入学し、1955年に卒業します。

その頃、パルマのヴァイオリン製作者ピエトロ・ズガラボット(Pietro Sgarabotto 1903-1990)も教鞭を取っていましたが、ジオ・バッタが特に影響を受けた存在としてジュゼッペ・オールナッティ(Giuseppe Ornati 1887-1965)とフェルディナンド・ガリンベルティ(Ferdinando Garimberti 1894-1982)がいます。

ミラノのヴァイオリン製作者として名を馳せていた2人は、クレモナの製作学校でリペアの講義を行っていました。

彼らの指導のもと、ジオ・バッタはクレモナ黄金期のニコロ・アマティ(Nicolo Amati)やアントニオ・ストラディヴァリ(Antonio Stradivari)の作風を深く知る事となり、更に製作技術を高めていきました。

こうした経験が、後にジオ・バッタがクレモナの弦楽器製作を復興させる下地となっていったのです。

ジオ・バッタは各地のコンペティションにて数えきれないほどの賞を受賞するまでになり、現代バイオリンメーカーの巨匠として名を馳せることになります。

また、クレモナの製作学校を卒業してすぐの頃から、同校で教鞭も取ることになり、長年にわたって後進の指導にあたり、Lorenzo Marchi(1950-)、Corrad Belli(1960-)、Primo Pistoni(1957-)や、Nicola Lazzari(1961-)など多くの優れた弟子を輩出しました。

現在ではクレモナだけでなく、ポズナン(ポーランド)、ソフィア(ブルガリア)、ブダペスト(ハンガリー)、プラハ(チェコ)など世界各地のコンペティションの審査員も務めました。

2018年2月27日 クレモナで死去(83歳)。 

【本人写真はhttp://www.morassi.com/より引用】