Bissolotti Francesco
Italy / Cremona
フランチェスコ・ビソロッティは1929年クレモナ県ソレズィーナに生まれます。
木工細工の仕事をするようになった後、弦楽器製作を学び始めました。
1957年にクレモナ国立弦楽器製作学校に入学。教鞭をとっていたパルマのヴァイオリン製作者 ピエトロ・ズガラボット(Pietro Sgarabotto 1903-1990)に師事します。
また、後に現代の巨匠として仰がれるジオ・バッタ・モラッシ(Gio Batta Morassi 1934-2018)と同様に、同校でリペアの講義を行っていたジュゼッペ・オールナッティ(Giuseppe Ornati 1887-1965)とフェルディナンド・ガリンベルティ(Ferdinando Garimberti 1894-1982)に影響を受けます。
そんな若き日のフランチェスコに最も影響を与えた存在としてシモーネ・フェルナンド・サッコーニ(Simone Fernando Sacconi 1895-1973)があげられます。
ニューヨークのウーリッツアー商会で働き、“The Secrets Of Stradivari”の著者で、ストラディヴァリ研究の第一人者であったサッコーニは、クレモナの学校を訪問した際にフランチェスコと出会い、その才能に惚れて、その後も自らの研究によって得た知識と経験をフランチェスコに授け続けていきます。
この経験がフランチェスコをクレモナ復興の象徴的なメーカーへ成長させる土台となったのです。
こうしてフランチェスコはクレモナ黄金期に用いられていた内枠式による製作法を取り戻すだけでなく、さらにそれを進歩させ、現代の巨匠として仰がれるメーカーになっていきました。
彼の4人の息子-Vincenzo (1948-)、Marco Vinicio(1956-)、Maurizio(1957-)、Tiziano(1959-1995-)もまた製作家として活躍しています。(※Tizianoは1995年に亡くなっています)
また、クレモナの学校でも長年にわたり教鞭をとったフランチェスコは、Lorenzo Cassi(1974-)、Andrea Cabrini(1973-)、Pietro Virdis(1971-)等たくさんの弟子も育てました。
2019年1月31日 クレモナで死去(89歳)。
【本人写真はhttp://www.bissolottiviolins.com/より引用】