1795年 ベリー・セント・エドマンズ(Bury St Edmonds)に生まれます。

ロンドンでウィリアム・フォスター(William Forster III 1764-1824)から弦楽器製作を学びます。

当初はトーマス・ドット(Thomas Dodd 1764-1834)や、ムジオ・レクメンティ(Muzio Clementi)らの会社に向けて楽器を製作していました。

ロンドンを離れてバース(Bath)に移り、アマチュアプレーヤーでコレクターのパトリック・ブレイク(Sir Patrick Blake)と知り合い、彼の所有するストラディバリやアマティをコピーする機会を得ます。

その後リーズやシェフィールドに短期間滞在し、バーミンガムで自身の工房を開きます。

バーミンガムでは約20年間働き、イギリスを訪れたパガニーニ(Nicolo Paganini 1782-1840)の銘器ガルネリ・デル・ジェス「キャノン砲(Canone)」を修理する事もありました。

その後もマンチェスター、サルフォードと移り住んで最終的にストックポートで製作から引退してバースに戻りました。

クラスケの楽器は、初期は透明なニスが塗られていましたが、次第に濃い赤色のニスが塗られるようになり、良材を使いましたが、大量生産で材料を節約した為かアーチングが極端に低いものがあります。

クラスケは稀に見る多作の製作者で、アシスタントを雇わずにヴァイオリンを2,050台、ヴィオラを250台、チェロ300台、コントラバスを20台という驚異的な記録を残しました。

老後は投資の収益で暮らし、1888年(93歳) バースで死去しました。

クラスケの死後も、彼の敷地には大量の売れ残りや作りかけの楽器が残されており、親友のジョージ・クロンプトン(George Crompton)を介してヒル商会(W. E. Hill & Sons)に売却され、クラスケを冠したヒルのラベルを貼って販売されました。

引用《 The Brompton’s Book of Violin and Bow Makers 》