Goffriller Matteo
Italy / Venezia

ヴェネチア派の創始者。

1659年 オーストラリアとの国境に近いブレッサノーネで生まれます。

1685年頃にヴェネチアに移り住み、フッセン生まれの弦楽器製作者マーティン・カイザー(Martin Kaiser 1642-1695)の下で製作を学びます。

後にゴッフリラーはカイザーの娘と結婚して工房を引き継ぎ、18世紀初期のヴェネチアで唯一のヴァイオリン製作者として有名になります。

ゴッフリラーの工房では、ドメニコ・モンタニャーナ(Domenico Montagnana1687-1750)やフランチェスコ・ゴベッティ(Francesco Gobetti 1675-1723)などが共に働いていたと考えられています。

同時期のクレモナ派の影響を強く受けながら製作していますが、ヴェネチア派の特徴である深い赤味のニスと、小さく巻いたスクロール、丸みがあってやや直立したF字孔など魅力的な特徴もそなえています。

特にゴッフリラーの製作したチェロは弟子のモンタニャ―ナと共に非常に評価が高く、巨匠パブロ・カザルス(Pablo Casals 1876-1973)が愛用していたことでも有名です。

※ゴッフリラー作のチェロがカルロ・ベルゴンチィ(Calro Bergonzi 1683-1747)のラベルに貼り変えられており混同された時代もあります。

18世紀前半のヴェネチアではゴッフリラーに続いてゴベッティ、モンタニャ―ナ、その弟子のサント・セラフィン(Santo Serafin1699-1776)、そしてクレモナからピエトロ・ガルネリ(Pietro Guarneri 1695-1762)、ボローニャからカルロ・トノーニ(Carlo Tononi 1675-1730)、と短い期間にクレモナにも引けを取らない弦楽器製作の華やかな時期を迎えていました。

1742年 83歳で死去。

引用《 The Brompton’s Book of Violin and Bow Makers 》《 les violins 》

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