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2017/08/05~MAKER HISTORY~【Neuner&Hornsteiner】

~MAKER HISTORY~

ドイツ・ミッテンバルドのバイオリン”Neuner&Hornsteiner”その歴史を振り返ってみます。

 

 

”Neuner&Hornsteiner”の歴史は18世紀中旬にまで遡ります。
1750年に前身となる会社が設立され、当時の社名は”Gebruder Neuner”、1812年には”Mathias Neuner”に社名(経営者名)が変わります。そしてその後に”Neuner&Hornsteiner”となりました。

 

”Neuner&Hornsteiner”となった正確な時期は不明ですが、この会社を経営したファミリーの創始者はMathias Neuner(1618-?)であることは分かっています。

 

 

Hornsteinerの名前の由来は、共に働いていた有名なバイオリンリンメーカーであるHornsteinerファミリーの名前から来ていることは分かっていますが、人物の詳細までは現在では知られていません。

Hornsteinerファミリーは現在でも続いていますが、バイオリンメーカーはもういないようです。

 

 

そしてこの”Neuner&Hornsteiner”を世界的に有名にした立役者がLudwig Neuner(1840-1897)です。

Ludwig Neunerは1840年、ミッテンバルドに生まれます。
父JohannⅢ(1809-?)よりバイオリン製作を学びながら、Wernerからチェロの演奏を学んでいました。
その後、ウィーンのG.Lembock工房のアシスタントとして働き、パリではJ.B.Vuillaumeのもと6年間学びました。
そしてロンドンへ渡り、1867年から1883年はベルリンで工房を開きます。

そして1897年にはミッテンバルドに戻り、Neuner&Hornsteiner社を引き継ぐことになりました。
パリのJ.B.Vuillaumeのエスプリと、Wernerに学んだ音への追及を両立させ、息子のHansが会社を継ぐまで多い時には500人以上の工員を雇い、Neuner&Hornsteinerとして世界中にバイオリンを送り出すだす会社に成長させました。

 

 

このような歴史の中で製作された”Neuner&Hornsteiner”は、100年以上の年代を重ねた枯れた音色を生み出し、お買い求め安いオールドバイオリンとしてプレーヤーの間でも人気があります。

 

 

【写真】
現在のミッテンバルド市街の様子
(HPより引用)
Mathias Neuner
当時の”Neuner&Hornsteiner”の様子
Family Tree
(Rainer Leonhardt氏提供)

Category:Maker History